「通信制高校は、全日制が合わない子どもが通う」というイメージは古い。最近は開成、桜蔭など難関中高一貫校からの編入も相次ぎ、東京大学、京都大学や医学部合格も珍しくない。その中で注目されるのは、昨年、通信制の医学部コースを設置した「鹿島学園高等学校」だ。同校事務次長の山田翔太郎氏に話を伺った。
この自由にできる時間が多いことを逆手に、例えば、東京大学や早慶、医学部合格を目指す人には都合がよいようです。こういったことを勘付いて、あえて本校に転入する生徒もいます。
そんな中でちょうど、医学部予備校の「メルリックス学院」さんと本校の提携がスタートし、今までになかったハイレベルな授業の映像提供を実現しました。
よって、医学部受験の環境を整えるのは自然な選択肢でした。
本校の進路指導は、先生と職員が生徒一人ひとりにしっかり「寄り添う」文化です。決して結論を強制したり、答えを求めるやり方はしません。
ただし、医学部のようなハードルの高い目標を持つ生徒にとっては、ちょっと物足りないという声も出てきました。
そんな人のために、「徹底的に生徒の相談に乗ってあげられる一番の学校」を目指します。
例えば、医学部の進路指導関連として、今後、現役医師による「校内セミナー」や、「病院の社会科見学」の実施を構想中です。
生徒は、最前線で活躍する医師の姿を目の当たりにすることで、医学部合格に向けて勉強のモチベーションが上がるはずです。
そのためにも、業界で本校が先頭に立って医学部合格実績を作り、通信制課程の魅力を世の中の多くの方に訴求していきます。
他にも、きちんと授業を受講すれば、4月から学校に在籍していなくても単位を認定できる制度があります。
これは、海外からの帰国などでスタートが遅れた生徒さんはもちろん、医学部の推薦入試の出願書類で求められる課外活動に取り組む必要がある人にはメリットです。―なるほど。これは海外大学進学者にも実は通信制高校が良さそうです。
はい。医学部進学でも海外大学を選択する事例が増えてきました。
ここで注意しなければならないのは、医学分野でそれぞれ国によって得意な専門領域があること。
これを追求していくと、将来的に極めたい学問分野を見つけやすくなります。このやり方はオススメです。