東京大学受験専門予備校の鉄緑会にほど近い、東京・代々木に医学部受験専門予備校「ポッシブル」を開設した。生田氏の経営方針に賛同した指導経験の豊富な一流講師が名を連ね、受験生から注目が集まっている
河合塾数学科のカリスマ講師、生田健治氏が東大専門受験予備校の鉄緑会にほど近い、東京・代々木に高卒生向け医学部受験専門予備校「ポッシブル」を開設した。
河合塾にとどまらず、予備校の枠を超え、生田氏の経営方針に賛同した講師には、指導経験の豊富な一流ばかりが名を連ねる。
医学部受験生や業界関係者から、じわじわ注目されてきているのは、大学で教鞭を執ったり、名著を出版したり、各教科の問題作成ができるなど「エッジの効いた」実力派講師が集まったから。受験指導にとどまらない講師の才能がその理由である。
その生田氏といえば、なんといっても一橋大学など最難関大学の数学研究や私大医学部入試対策では業界で右に出る者がいないことで有名だ。さらに、授業で配られる自作した問題を掲載した独自プリントにも注目度が高い。授業は、めりはりが利いて、説明を聞くのとノートを取るタイミングが取りやすいと評判だ。
もちろん、予備校では医者としての心、人間教育にも力を入れていく。主なターゲットは、旧設の医学部といわれる最難関私立医学部合格である。
なお、私立医学部の難度は、最低でも早慶理系学部以上と言われる。よって、各大学の入試の特色や特徴の違いを理解しなければ、超難関の突破は程遠いと言える。
そこで生田氏は、個別による徹底した細かい指導を可能にした「ポッシブル」を立ち上げた。
なんといっても、「ポッシブル」は、他が真似できない仕掛け(メソッド)がおもしろい。その核は、講師について行けば合格する可能性が高いという安心感だ。
例えば、1、2学期の導入部分で、生徒がじっくり授業などで予備校の中身を吟味をして、講師との信頼関係を深めていくカリキュラムがある。
さらに、授業後は、達成度などが知れる振り返りシートや、復習や理解の具合など、講師同士が生徒の課題を共有、学習したことも「取りこぼさない」体制も徹底している。一人ひとりに先生の目が届く、1クラス9名以下の少人数とした。さらに、個別に一流講師が手厚いサポートをができる体制をも整えた。
「ダイヤモンド・オンライン」(ダイヤモンド社)では、生田氏が執筆した医学部入試の記事が連載された。予備校経営者としてこれからさまざまなことに挑戦すると意気込む生田氏。
いずれにせよ、派手に目立つことより、コツコツ着実に経営していく姿勢は、アカデミックな生田氏らしさを感じる。
さまざまな数学の才能に溢れているからこそ、「数学嫌い」に来てほしいと語る。