2024.1.29東洋経済新報社『週刊東洋経済』の特集「過熱! 中学受験狂騒曲(パニック)」に弊社取締役の西田が寄稿しました
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個別指導部門などを軸に積極的に大学、学校と連携する

永井 博
    株式会社成学社 代表取締役社長
    ながい・ひろし/大阪府豊中市出身。現・会長の太田明弘氏に中学、高校時代に英語を教わる。1982年に太田氏が創業した開成教育セミナー(現・株式会社成学社)に88年に入社、94年より個別指導コースの責任者として同社の発展に大きく寄与した。18年より現職。

    3年連続で難関私大の合格者数増を記録した開成教育グループ。今でこそ有名な「学校選びの道しるべ」「関西8大学大研究」「関東大学進学ガイダンス」などの取り組みで大学と協力できたことが大きかったという。ここで、永井氏の考え方、塾の過去を振り返りつつ、これからの“塾業界と大学の協力の可能性”を紐解いていく。

    貴社は、関関同立を軸に、最近は、早慶上理、GMARCHといった首都圏の難関私大入試にも力を入れています。コロナ禍のさまざまな制限があったのにもかかわらず、3年連続、過去最多の合格者数を更新しています。まず最新の合格実績から教えてください。

    弊社の大学受験では、グループ全体の合格実績ではなく、個別指導の「フリーステップ」のみの合格実績を追いかけています。数年前に大学の定員厳格化の影響で合格者が減ってしまいましたが、長期のトレンドで見ると概ね順調に合格数を伸ばしていると評価しています。

    2022年度入試はフリーステップ生のみで、関関同立(関西大学、関西学院大学、同志社大学、立命館大学)の合格者数が1367名、早慶上理(早稲田大学、慶應義塾大学、上智大学、東京理科大学)とGMARCH(学習院大学、明治大学、青山学院大学、立教大学、中央大学、法政大学)の合格者数が110名でした。

    今後、これらの難関私立大学で3000〜4000名の合格者が目標です。

    目標数値達成のために、特別な進路指導はされていますか。

    数値はあくまで弊社内の目標です。よって、目標数達成のために、塾生に特定の難関私立大学受験を押し付けることはせず、一人ひとりに合った、より深い「進路指導」を心がけています。

    もう一つは個別指導でも塾生に合わせた授業提供ということだけではなく、目標大学合格のために適切な対策をしてから入試に送り出すことを大事にしています。

    よって、この二つが、目標数値達成の近道だと思っています。

     「情報の開成」とも業界でいわれていますね。

    そういわれる理由の一つが入試情報室の学校・入試情報ブログ「学校選びの道しるべ」でしょう。

    弊社は、塾内のみならず、広く教育情報を発信してきました。

    「学校選びの道しるべ」は教育を担当する多くのマスコミにも注目されています。私が『週刊ダイヤモンド』記者時代、ある東京の大手新聞社の記者から、執筆者である、貴社の入試情報室長の藤山正彦先生をご紹介いただきました。塾が積極的に学校の動向について調べ、情報発信するのは業界でも珍しい取り組みだと思います。

    会社の規模も大きくなり、入試情報の面だけでなく、社員がそれぞれの専門分野を深めていけるようになりました。

    これからも、より一層社会貢献していきたいと思っています。

    貴社は「関西8大学大研究」「関東大学進学ガイダンス」など大規模イベントでも有名ですね。

    イベントを開催してさまざまなメリットがありました。

    まず、進路情報イベントは、情報そのものの価値以上に、イベントを通じてモチベーションを上げる効果があると思っています。受験生は、やるべきことが明確になることで、頑張りが利くものだと思います。

    次に、学校と弊社の距離が近づいたことです。弊社と大学の担当者同士の情報交換によって、大学の最新情報も手に入れやすくなりました。

    現場レベルでは、得た情報を進路指導に積極的に活かしています。

    学校との良好な関係を構築し続けるポイントはなんですか。

    大切なのは、ウィンウィンの関係を築けているかどうかでしょう。

    おかげさまで、弊社はそこを大切にしながら大学と信頼関係を構築してきました。

    現在、GMARCHなど首都圏の大学にも協力して頂き、「関東大学進学ガイダンス」も開催させていただいております。

    塾業界は、高校との接点は強いですが、大学と協力するイベント事例は少ないと感じます。

    そうなんです。かつては、高校との接点は強かったのですが、大学との接点はあまりありませんでした。

    小規模な塾内イベントに大学の方をお呼びするところからスタートして今の「関西8大学大研究」と「関東大学進学ガイダンス」に発展しました。

    今では入試前の得点力アップのためのイベント「英語答案作成練習会」で大学キャンパスを使用させていただくようにもなりました。生徒にとって、自分の志望する大学キャンパスで塾の入試直前イベントを受けるというのはモチベーションも上がるようで、人気のイベントとなっています。

    これからも、大学に限らず、各学校と協力して、受験生のための活動を増やしていきたいと思っています。 

    貴社の個別指導部門は、業界では珍しく難関大進学指導もされていますね。

    今でこそ、難関私立大学に多数合格者を輩出できるようになりましたが、ちょうど私が担当した30年ほど前の「フリーステップ」は今と全く状況が違いました。

    在籍生には集団指導の入塾テスト不合格者が多くいましたし、講師も集団指導の採用テストに不採用になった講師も多くいました。

    そのため社内でもフリーステップは一段も二段も下に見られがちなところがありました。その中で周囲からの信頼を得るために定期テストでの点数アップや大学受験での合格実績で結果を出すことにこだわって今に至りました。   一つ取り組みの例を上げますと、2003年に全国初の個別指導の合宿を開始しました。これはひたすら朝から晩まで勉強時間の詰め込み合宿なのですが、 これらが思いのほか効果的で、弊社の合格実績向上と、個別部門の社員の意識改革にもかなり貢献しました。

    目標実現にあたり、永井社長が大切にされていることを教えて下さい。 

    個人的には、社会により大きく、良い足跡を残したいと思って日々働いています。新入社員にも、職業を通じて、社会に大きな足跡を残すことが大事だと話しています。

    テクニカルな話では、社員それぞれに得意と苦手がありますから、会社経営ではメンバーが得意な面をかけ合わせれば、一人ではなし得ない大きな結果を出すことができると思っています。

    貴社の展望を教えて下さい。

    今後は関西、首都圏の難関私立大学合格実績を伸ばしていくことを念頭に積極的に「フリーステップ」を展開していきます。

    高校の連携という面では、フリーステップの教室がない地域でオンラインでの校内予備校を広げていきたいと考えています。(談)

    (2022年9月取材)

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