学校教員不足が近年、問題視されています。 「働きにくさ」が一般社会に認知され、優秀な学生が目指さなくなっています。それが塾業界にも影響しつつあります。
これから、塾の要となる優秀な講師は、「探す」から、「育てる」に変わると言えるでしょう。
さて、育てるには、まず「基礎学力」があることが前提です。その確認には、大学入学共通テストが良いでしょう。テスト実施の際は、規定時間の1.5倍くらいかかってもよいので、確実に解ける力を確認しましょう。
そして、模擬授業の力。これは、教えるうまさにはこだわらず、声の大きさや目線、板書の丁寧さなど、魅力ある授業ができる「素養」を確認してください。素養があれば、授業は後からうまくなります。
一方で、講師に向いていない人の特性も知ることも大切です。人前で話すのが苦手な人はあまり向いていないでしょう。その理由は、採用後、早々に授業デビューするためには「大人数慣れ」が求められるからです。
講師を育てる具体的な方法
では、講師を「育てる」にはどうしたら良いでしょうか。
まず受験学年など、はじめから責任が重いクラスを担当させるのはやめましょう。
そして、新人の授業コマは多く入れるべきでありません。それより授業準備をきちんとさせることを意識してください。新人には授業ノートやプリントの蓄えもありませんから、その分「授業準備」に時間を割く必要があります。
分からないことは、先輩に聞ける環境を整えましょう。間違った内容で授業されると苦情のもとになりますから。
さらに、授業以外では、生徒の質問を受ける機会を必ず設けてください。そして、万が一、生徒の質問に新人が答えられなかった場合、その質問は一度預かって、後日答えるように指導してください。何事も正確さが大切で、この方が生徒からも好感をもたれます。
さて、もう一つ大切なのは、新人にベテランの授業を見て学んでもらうことです。熟練のプロの現場の空気、話す息遣いなど、多くのことを吸収できます。これに加え、先輩講師の間で新人の情報共有ができたらパーフェクトでしょう。これは、講師間での協力関係の強化にもつながりますから一石二鳥です。
成果がわかる3つの基準とは
さて、次の「育てる」過程では、新人の実力の上昇を数値で確認し、評価することが重要です。
これを適切に行えば、新人も飛躍的に成長します。新人側も評価基準がわかればやる気にもつながりやすいですね。
具体的には、前回でも触れました、「集客力」、「アンケート結果」、「教材作成能力」の3つを評価します。
まずは「集客力」。これは、地道に授業をさせるしか道はありません。新人が徐々に授業の力をつけていくと、口コミが生まれます。
口コミが広がるのは、親同士の「どの講師の授業を受講すれば良いか」という情報共有からです。そのため、親から信頼を勝ち取る授業をしていくことが重要です。
新人には、授業で生徒を惹きつけるテーマを一つでも入れさせるように話してください。生徒が家に帰って評判を親に話すかもしれません。これはおすすめです。
次に、受講生による「アンケート結果」です。これは、ベテランであっても常に気になるものでしょう。結果を向上させるポイントは、新人に、自分の授業の売りをしっかりと生徒に伝えるよう指導してください。一緒に考えてあげるのも良いですね。
例えば、筆者は、「復習しやすい板書を書く」「単位や図をたくさん書く」などを売りにしています。
さらに、自分の授業を受けたら成績が上がる理由も明確に伝えることも大切です。生徒が納得して授業を受講すれば、「アンケート結果」は自ずとついてきます。
最後の、「教材作成能力」。まず、新人には、ベテラン講師の教材の原稿のチェックなど補佐的なことからはじめ、徐々にレベルアップするような仕掛けがよいでしょう。
チェックの際は、一つ一つの内容の意図を考えさせるように仕向けてください。教材は、どんな能力の先生でも使いやすいもが求められます。
早く成長したければ、信頼できる先生に監修をお願いしてアドバイスをもらうのがベストです。