英検やIELTS™、TOEFL ®テストのスコアに意味はありません。テストと、現地で使う語学力は別物だからです。スコアが高いと自慢する人もいますが、論外ですね。
アメリカの大学の授業についていくためのポイントは、①事前準備、②大学選び、そして③勇気とタフネスです。それら3つが揃うと、実は英語力は不要です。
まず、①事前準備では、大学の「スクールカタログ」を読み込みます。
これは、簡単にいうと「その大学で何を学べるか」が書かれたシラバスに近いものです。
日本と違い、アメリカの大学は、学科ごとの統一的なカリキュラムは存在しません。よって、スクールカタログをもとに卒業までに必要な単位や科目を綿密に調べる英語力が必要です。
さらに、カタログに記載されている何百もの授業を調べる作業は、「こんな専攻もあるのか」とか、「この科目は面白そう」といった驚きや発見の連続といえます。そうやって調べた英語は絶対に定着します。勉強が大好きな子はともかく、普通の子の場合、この方が英単語をひたすら丸暗記するよりもよほど効果的に英語が勉強できるわけです。
このスクールカタログを使ったノウハウがあるのは、日本では、当研究所だけです。
英語の訓練に最適なのは「リベラルアーツ・カレッジ」
前述した通り、大学選びは、留学を成功させるための2つ目のポイントですね。
アメリカの大学は大きく4つに分類できます。
まず、私立や州立の大規模総合大学は、研究活動も盛んで、優秀な研究者が集まり、世界ランキング上位の常連です。
ただし、これらの大学の教授は、自分の研究が第一なので、授業は博士課程の学生が代理で教えることもあります。クラス規模も何百人が当たり前ですので、教授との距離は非常に遠いといえます。
次に、各州の住民の教育のための大学が2つあります。そのうち一つが中堅の州立大学であり、一般的に平均的な学力の学生がここに進学します。
学力下位層の子は、入学審査のない州立の1年制大学(コミュニティ・カレッジ)に入ります。
特に注目してほしいのは、「リベラルアーツ・カレッジ」(以下、LAC)と呼ばれる、主に私立の小規模大学です。国際基督教大や津田塾大のイメージに近いですね。英語ができない日本人はLACへの進学がおすすめでしょう。
これは、LACは学生への教育に重点を置いているのが理由です。教授も、研究よりも教育を重視する方ばかりですし、学校側も学生が学びやすい環境を作るために多くの努力をしています。
クラスは少人数のうえ、授業は丁寧に行われます。教授と学生の距離が近く、一緒に食事することもありますし、授業のことを気軽に相談できる環境です。
さらに、チューター制度も充実しており、至れり尽くせりです。
よって、英語の授業が理解できなくても、頑張って英語で質問と自習を繰り返せば良い成績を取ることも可能なわけです。
英語の訓練という意味では、全寮制なのもおすすめですね。アメリカ人のルームメイトと一緒に生活することで、強制的に英語に慣れることができます。
こうしたサポートが整っているLACであれば、ひとまず勇気とタフネスさえあればなんとかなるといえます。
勇気とタフネスがあれば英語力ゼロでもOK
常に、何事も勇気が大切です。思い切って海外の大学に飛び込めるのか。英語の勉強よりもその勇気の方がはるかに重要です。
仮に日本で英語ができなくても、アメリカで追い込まれた状況になれば、必死に英語を勉強するでしょうし、身につきます。生活がかかってるわけですから。
よって、当研究所では、学生に海外留学を無理に勧めることはしていません。勇気のない学生を無理やり海外進学させても良い結果になりませんからね。
一方で、海外に飛び出す勇気と覚悟を持ち、泣きながらでも英語を勉強してがむしゃらになるタフさがあれば、喜んでアメリカ進学を私はお手伝いします。英語力がゼロでもアメリカの大学に必ず入れてみせます。あとは、最後の決断をする本人の意思のみです。
そして、こうした勇気とタフネスのある学生のサポートに徹底してきたからこそ、当研究所からの留学生は、ほぼ全員が無事にアメリカの大学を卒業しています。
(003「「米国トップ大編入」という人生逆転ルート」に続く)