2024.1.29東洋経済新報社『週刊東洋経済』の特集「過熱! 中学受験狂騒曲(パニック)」に弊社取締役の西田が寄稿しました
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「米国トップ大編入」という人生逆転ルート

栄陽子
    栄陽子留学研究所 所長/国際教育評論家
    さかえ・ようこ/帝塚山大学卒業。1971年 セントラルミシガン大学大学院教育学修士課程を修了。国際教育評論家として、各自治体、教育委員会、大学、高校、専門学校で講演・コンサルタント活動を行っている。また、新聞、テレビ、ラジオへの出演、雑誌などへの寄稿、情報提供や執筆活動も積極的に行っている。『アメリカ名門大学への道』『留学奨学金と節約術―アメリカ留学にかかる費用 』(いずれも三修社)など留学関係の著作も多数 https://www.ryugaku.com/

    日本では、「トップ大学へ編入したい」という夢を持ち、高校卒業後にコミュニティカレッジ(米国2年制大学)へ進学する学生の需要が案外あります。

    成績に関係なく誰でも入学できる米国2年制大学は、留学エージェントが薦める鉄板ルートといえます。

    今人気なのは、カリフォルニア州オレンジ群の2年制大学ですね。寮がないので、大学近隣のアパートは日本人で満員だという話さえ聞きます。

    ただ、残念ながら、そんな環境では英語は身につきません。日本人同士で遊んでしまい、何も学ばずに帰国するケースがほとんどです。

    留学エージェントがカリフォルニア州の2年制大を薦める理由は、大学で非常に優秀な成績を収めた場合、UCLAのような州立トップ大学に編入できるルートがあるからです。

    ですが、成功するのは毎年ほんの数名がやっとです。その枠を狙って、世界中から集まってきた学生との激しい競争を勝ち抜いてトップ大学編入を実現できる日本人は、例外中の例外といえるでしょう。

    もう一つ大きな問題があります。それは、そもそも米国の2年制大学は、学力のない人たちが就職のために最低限の教養や技術を学ぶところで、真面目に勉強に打ち込める環境ではありません。

    米国2年制大学では、勉強がしにくく、英語を学べないというデメリットを知らない人は多いですね。

    英語を身につけるためには、同じ年代の米国人と一緒の寮に住むのが一番です。さらに、クラスメイトが自分の下手な英語を聞いてくれて、一緒にお茶を飲んだり、同じ物を食べて、音楽でもなんでも好きなものを一緒に楽しみ、授業も一緒に真剣に取り組む。そういった濃密で温かいプロセスが大切なのです。

    ところが、米国2年制大学にはそうした環境は皆無なのです。寮がない上、日本人ばかりのアパートに住むことになり、英語を喋る機会がなさすぎます。

    授業は、移民も混じった様々な年齢層の学生と一緒に受けなければなりません。彼らの中には、なまりが激しく、英語もまともに喋れない子もザラですね。高校レベルの学力を備えている学生はごくわずかです。さらに、授業が終わったらすぐに遊びに出かけたり、あるいは仕事に行ってしまうことがほとんど。そうした人達とは、「クラスメイト」と呼べるような温かい人間関係はとうてい築けないでしょう。

    お金のためだけに、そうしたリスクをしっかり説明せずにコミュニティカレッジへの進学を斡旋する留学エージェントには心の底から腹が立ちます。

    米国では当たり前のトップ大学編入制度

    2年制大学ではなく、中堅大学からトップ大学への学部編入も米国で多いですが、日本ではあまり知られていません。

    日本と違い、米国では、4年制大学から別の4年制大学に編入することは珍しくありません。バラク・オバマ元大統領や、実業家のイーロン・マスク氏もアイビー・リーグの大学に編入しています。

    日本人がトップ大学への編入を狙うのならば、まずはリベラルアーツ・カレッジと呼ばれる、主に私立の小規模大学に進学するのが堅実でオススメな方法です。

    リベラルアーツ・カレッジでしっかり勉強すれば、トップ大学編入を実現できることが明らかになっています。例えば、当研究所では、1972年の創設以来、50年で1万人以上の米国留学を成功させてきましたが、留学当初は英語に自信のなかった学生を含め、多くの学生がトップ大学への編入を成功させています。

    その理由は、まず、リベラルアーツ・カレッジには面倒見の良い先生が多いこと。一人ひとり丁寧に面倒を見てくれ、つたない英語での質問にもしっかり答えてくれるので、日本人でも授業にしっかりついていけます。クラスも少人数ですし、寮でルームシェアできるので、すぐに友達ができやすい最高の環境です。

    これなら、比較的短時間で実践的な英語力とハイレベルな教養を身に着けられます。ここでしっかり勉強し、良い成績を取ることができれば、トップ大学に3年次編入できる可能性が拓けます。

    「出身大学の知名度や難度よりも、大学の成績が重要視される」というのは多くの日本人にとって理解しにくいです。

    実は、米国では、社会のあらゆるシーンにおいて、大学名よりも大学の評定平均が重視される傾向にあります。難関大学で中途半端な成績を取るよりも、自分の学力に合った大学でオールAの成績を取るほうが評価されるのです。

    よって、トップ大学へ編入したいなら、まずは自分の現在の学力に相応かどうか、そして、そこで良い成績を取れるかどうかが大学選びの基準になります。リベラルアーツ・カレッジであれば、面倒見のよい教育環境と、暖かく安心できる生活環境の両方が手に入るので、トップ大学編入への最高の出発点となります。

    ただし、大学編入を成功させるには、編入前と後の大学を横断して一般教養や専攻科目の単位を取らなくてはなりません。

    そのためには両大学の「スクールカタログ」(日本の大学の「シラバス」に近いもの)を読み込む必要があります。場合によっては、単位を認定してもらうべく、大学との交渉も必要です。これに慣れていない日本人学生にとってはかなり大変な作業です。

    そのため、当研究所はそうしたフォローも丁寧に行っています。

    米国内だけでなく、日本の大学から米国の大学への編入もサポートしておられますね。

    当研究所では、国内大から海外大ヘ編入する子も多いです。よくあるのは、大学入学前から海外に行きたかったケースです。そうした、自分の意志に反して、塾や学校に強引に進められて仕方なく早稲田大学に入った子などが相談にきます。

    早稲田大学のような難関大学在籍者でなくても、アメリカの大学に3年次編入し、それからトップ大学の大学院に進学する子もこれまでも数多くいました。現時点での英語力や学力がないからという理由で、トップ大学進学をあきらめる必要はありません。ぜひ、今からでも編入の仕組みを使って海外大学を目指しませんか。

    なお、米国は学費が高いので、コストパフォーマンスを考えても国内大学から米国大学への編入がオススメです。

    次回はいよいよ、米国の大学入学審査の具体的な攻略方法を伺っていきたいと思います。

    井上 孟
    ルートマップマガジン社 代表取締役社長/海外大学ジャーナリスト
    大手通信キャリアにてM&A戦略のコンサルティング、『大学ジャーナル』編集部 編集委員。2012 年米国 Hult International Business School で経営学修士(MBA)修了。13年から経営コンサルタント。英国コンサルティングファームの世界最先端のビッグデータ解析手法を日産自動車などへ提供。15年より独立し、現職。現在、Google等のビッグデータを生かしたマーケティング手法を開発を軸に、16年から教育業界のデータ分析を開始。国内外約3000大学ビッグデータ分析を行う。『ダイヤモンド・オンライン』『週刊ダイヤモンド』『現代ビジネス』『週刊朝日』『塾ジャーナル』『週刊東洋経済臨時増刊』『サンデー毎日』などデータ寄稿や情報提供多数。その他、全国の大学や高校にて経営や広報に関するコンサルティングや講演を行う

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