大学や学校、塾の特徴や知名度がなくても全く問題ありません。
ショート動画は、次々アップされるコンテンツをスクロールしながら見ていくのが特徴です。よって、ユーザーは、アルゴリズムが選定した動画を受動的に見ることになります。
そこで勝負を分けるのは、ユーザーが「さっさとスクロールして次の動画に進むべきか、それともこの動画を見るかを考える数秒」なのです。ここで興味を引き付けられれば動画は拡散します。
中身ではなく、ユーザーが本能的に見たくなる演出が必要です。
例えば、弊社がよく使う手法に「学生インタビュー」があります。これは、学生のリアルなキャンパスライフを伝えられる効果的な手法です。
ですが、インタビューは、それだけでは本能的に見たくなるコンテンツにはなりません。
そこで、髪の長い女子に後ろから「ちょっとインタビューいいですか?」と声をかける。すると誰でも、「どんな顔の人だろう」と気になりますよね。
あるいは突撃インタビュー風に、突然教室のドアをガラッと開けて「インタビューいいですか!?」と叫んでみる。「え?何?」と思ってこれも見たくなります。
こういう仕掛けはシナリオ次第でいくらでも考えられます。
工夫を重ねることで、いくらでも拡散するコンテンツは作れるのです。
動画で興味を持ったのがきっかけで調べてみたら◯◯大学だった、という動線で認知度を上げるのが正攻法なのです。
全く無名の会社も、最近はこうした手法で知名度を急速に上げる例が頻出しています。
中身よりも「シナリオ」が大事
以前、ある大学の医学部に訪問したところ、敷地内の駐車場にベンツばかりが停まっていました。
これをXで紹介したら、狙いどおりバズったという話があります。
これはとくに地方の都会から離れた大学に使えるネタだと思いますが、車好きな学生は案外多いので、人気の車種を動画にするのもおすすめです。
アカデミックな内容を単に紹介するよりも、こうしたユーザーのプライベートな興味関心を意識した方が、動画は拡散しやすいでしょう。
ユーザーは、毎日のスキマ時間で楽しみたい、共感したいからTikTokやInstagramを眺めているのです。
その大前提はぜひ理解していただきたいですね。
では、その上で、アカデミックな面白さを伝えるにはどうしたらよいか。
例えば、大学教授を紹介するのは一つの方法です。これも、大学職員や教授自身が語るよりも、「○○先生のことをどう思いますか?」と学生に話してもらう方がユーザー目線でより共感してもらいやすいでしょう。
どうしても大学や学部のことをきちんと紹介したい場合は、広告動画を使う方法があります。拡散しにくい動画でもユーザーに強制的に見てもらうことができます。ですが、これも最初の数秒で興味を引かなければすぐにスクロールされてしまい、効果はなくなってしまいます。
よって、最初の数秒で引き付けることから、アカデミックな内容の説明まで、いかに離脱せずに最後まで見てもらえるかを意識したシナリオ作りが重要なのです。
特にInstagramは保護者世代である30〜40代の女性の利用者が多い傾向があります。
同SNSは、「きれいでおしゃれな画像を載せた方がよい」というイメージを持つ方がいまだに多いですが、決してそんなことはありません。
拡散するショート動画の内容は、TikTokとほぼ変わりませんし、画像も、最近はスライドショー形式で訴求するスタイルが増えています。
保護者に訴求しやすいポイントは、『ルートマップマガジン』での前述の調査結果と一致します。
例えば、地方にある大学ならば、地元企業や役所への就職に強いことをアピールし、子どもが地元で就職してくれる安心感を訴求するとよいでしょう。
他にも、都心の大学に進学すると仕送りが大変ですが、地元の大学ならばコスト的にも安心だというメリットも響きます。
実際に、これはかなり大変な数なので、最近はどの業界でも、我々のような専門家を雇う傾向が強まってきました。
「SNSは外注する時代」と聞くと驚く方も多いのですが、ホームページにしろ、オウンドメディアにしろ、広報効果が高いものは競争も激しいので、専門家に頼むのが正解です。
さて、Instagramのコンテンツを作る際のポイントは、三つの柱を作ることでしょう。
インスタグラムのサムネイル表示画面は3列になっていますよね。これを利用して、例えば1列目の画像のテーマは大学生活」にして、学生向けのTikTokと同じ動画を投稿します。同じように、2列目は、保護者を意識して就職情報や大学の強みに関する情報、3列目は入試情報、というようにテーマを分けて投稿していく。
そうすれば、ユーザーにも規則性が分かりやすく、複数ターゲットに向けた情報発信ができるようになるので、おすすめです。