2025.3.8講談社『週刊現代』2025年3月8日号『「SNS」でゆがむ世界』に弊社取締役の西田がコメント提供しました。
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塾が大学と接点を持つ方法 – 共立女子大学、神田外語大学

全国300塾関係者へ本誌が調査をしたところ、135塾が大学と何かしらつながりたいという結果となった。

背景には、大規模私立大学を中心に、大学入試が総合型選抜など年内入試から複雑化して、合格しにくくなっていることを指摘する。

いわゆる、MARCH(明治大学、青山学院大学、立教大学、中央大学、法政大学)第一志望者は、本来なら併願を日東駒専(日本大学、東洋大学、駒澤大学、専修大学)あたりに考えるが、それ以外にも良い大学を探しているといえよう。

調査では、多くの塾関係者がそれら大学を少しでも見つけ出し、入塾説明会、保護者面談で生かしたりして、他塾との差別化に使おうと考えていることも分かった。

とりわけ、注目大学として共立女子大学、神田外語大学を挙げるケースも目立った。

共立女子大は、東洋大とともに、年内学力入試を行うことで注目度が高く、今年初の塾関係者向けの大学説明会を実施した。

神田外語大は、なんといっても、千葉学習塾協同組合と活発に連携している。

ここで取り上げる両大学のコメントが、大学と積極的に接点をつくるヒントになれば幸いだ。

お互いに足を運ぶ関係を目指す

共立女子大学 渡辺篤 氏

共立女子大学 渡辺篤 氏

貴学は、東京・千代田区に立地する都市型の女子大で、ビジネスと系の学部が強い。また、昨年度から年内学力入試を実施されています。

渡辺これまでも進路指導で必要な情報提供は積極的に行ってきましたが、これからは塾との連携を進めるべく準備中です。

本学の女子学生も、都心のメリットを生かして課外活動など新しいことにどんどん力を入れており、職員としても負けてはいられません。

今年は、6月20日に本学初となる塾向け説明会も開催しました。

とはいえ、女子大に連絡を取るのはハードルが高いという塾関係者がいます。

渡辺お気軽に連絡してきてください(笑)。

前任校でも塾向けイベントを開催するなど、塾との連携をリードされていましたね。

渡辺塾の先生の懐の広さを知る機会があったからです。以前お話しした時、小学生から大学受験生まで、実に幅広い経験と知識をお持ちで、感銘を受けました。

それに、大学が高校向けにしか広報を行わないというのは本来アンバランスです。

貴学は、在学生父母懇談会や、授業見学会など、キャンパスを開いた取り組みをされています。

渡辺やはり、大学の中を知っていただかないと、良さを分かっていただけないことがたくさんあります。

本学の学生が「都心の地の利」と、「女子大ならではの環境」を生かして、活発なキャンパスライフを過ごしているかもぜひ知っていただきたいですね。

今後、どんな塾との関わり方が理想ですか。

渡辺高校とは違い、塾は幅広い学力帯の受験生のサポートをされているかと思います。ニーズも千差万別になることでしょう。そのニーズに寄り添った情報提供や協力体制をもとに、塾の方とぜひつながりたいと思います。

お互いに足を運びながら、ぜひ一対一の関係づくりをさせていきたいですね。

教育熱心な先生方とつながりたい

神田外語大学 アドミッション&コミュニケーション部 須賀大悟 氏

神田外語大学 アドミッション&コミュニケーション部 須賀大悟 氏

小規模で教育熱心な貴学は、塾の先生とも相性が良いのではないでしょうか。

須賀はい。特に最近増えている個別指導型の塾は、少人数教育にこだわる本学と相性が良いと感じています。

―最近は、積極的に塾広報を展開されていると塾関係者から聞きました。

須賀千葉学習塾協同組合さんのおかげです。4年前に、スクールフェア(公立・私立中高個別進学相談会)の会場として本学を使えないかと打診いただき、塾の皆さまとのつながりができました。

最近は、塾内の校舎長さんの会合場所として本学をご提供する際に、大学や入試内容のご案内をさせていただくこともあります。

塾とはどのようなコミュニケーションをとりたいですか。

須賀積極的に、塾とwin-winの関係を築きたいです。

最近接点を持った塾では、本学を含む塾生一人ひとりの出願状況や合否、進学先などの情報を大量に保管しておられ、驚きました。

そうした丁寧な指導に対して、本学が効果的な情報提供を出来ていなかった反省も含め、会話を重ねたいと思っています。

学生のどんな悩みにも丁寧に対応する貴学らしいです。

須賀高校の先生からも「今年の生徒が神田外語を志望しているのですがどうしたらいいですか」と、進路指導や入試について相談のお電話をいただくことは多々あります。そうした個人的な相談も気軽にいただけるような関係を塾とも築けたらありがたいです。

以前、本学を残念ながら不合格になった塾生の話を伺う機会がありました。その時は、「個別にもっと十分な情報を提供できていれば︙」と大変後悔しました。

ただ、こうしたリアルな話を聞けたことは、塾とつながれたからこそだと思っています。

最後に、塾関係者へのメッセージをお願いします。

(須賀)教育は生徒の可能性を広げる貴重な機会です。大学も塾の皆様と積極的に交流したいと考えていますので、躊躇せず、ぜひお気軽にご連絡ください。

2025 4/1
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