本誌 編集長/西田 浩史(追手門学院大学 客員教授)
「以前なら国公立大を第一志望にしていた層が、最初から『関関同立』を軸に考えるケースが増えています。」関西の学習塾関係者から、こんな声を聞く機会が増えた。
本誌が全国319塾の関係者721人に行った調査では、国公立大が本命の塾生に「関関同立を受験させる」と答えた割合は、2020年の23%から26年には57%へ上昇した。同様に、私立大が本命の塾生でも14%から30%と伸びているが、6年間で大きく増えたのは、国公立大を目指している層の関関同立受験である(図1参照)。
背景の一つが、国公立大入試の負担増だ。新課程の大学入学共通テストでは「情報Ⅰ」が加わり、幅広い教科・科目への対応が求められる。こうした負担から私大志向が強まり、関西では関関同立の存在感が増している。
併願の広がりは関西にとどまらない。大阪公立大学や京都工芸繊維大学など関西の国公立大の志望層で21%増。一方、九州大学、北海道大学など地方の旧帝大で10%増だ。さらに三重大学、岐阜大学、南山大学、名城大学など東海エリアの国公立大や有力私立大との併願も増えている(図4参照)。
4大学の中で勢いが際立つのが関西学院大学だ。今後10年、20年で最も評価・人気・存在感を高めると思う大学では、同志社大学(88%)に続き、関西学院大が76%で2位。前年から10ポイント増で4大学中最大の上げ幅だった。新キャンパス開設でイメージが高まっているとの声が多い(図2参照)。難関国公立大とのW合格でも、同大は同志社大と肩を並べる。旧帝大の九州大の場合は、関西学院大への進学を指導する割合は4%と同志社大(3%)を上回り、岡山大学の場合は43%と拮抗(図3参照)。「国公立か私立か」ではなく、受験負担と合格可能性を見て受験校を組み立てる。その変化の中で、関関同立を選択肢に加える層は確実に広がっている。

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