2025.7.22新潮社「デイリー新潮」に弊社取締役の西田が寄稿しました
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教えて!予備校の先生⑦
共通テストの結果から志望校を逆算する方法

大学入学共通テスト(以下、共通テスト)を終えて、国公立大学の出願や、私立大学の共通テスト利用型入試への出願で迷う人も多いでしょう。

そこで今回は、共通テストの結果を最大限に生かす出願戦略についてお話しします。

共通テストの配点は、大学によって意外なほど差があります。

これらの傾向を押さえておけば、得意科目を軸に出願校を選べるので、合格率を上げられます。出願先のアドバイスをする私たち医学部予備校の腕の見せ所でもあります。

まず、国語の配点が高い大学は、北海道大学をはじめ、滋賀医科大学、香川大学、島根大学です。

共通テストで国語の出来が良かった場合、これら大学群に出願すれば、その他の均等配点の大学に出願するより合格の可能性が高まります。

一方、国語や社会などの文系以外の科目を重視しているのは、大阪公立大学や奈良県立医科大学です。

例えば、文系科目が苦手で、理系科目に卓越した能力を発揮する受験生であればこれら大学群がおすすめです。ただし、大阪公立大は、昨今、受験生が集中しているので、二次試験でも旧帝国大学医学部に匹敵する学力が要求されるので注意しましょう。

もう一つの奈良県立医科大は二次試験が論述試験です。共通テストの国語や社会が不得意でも、文章作成能力に問題がなければ合格の可能性が出てくるでしょう。

ちなみに、共通テストの数学で失敗しても、二次試験の数学で挽回する実力があれば、熊本大学を狙うという裏技もあります。

いずれにしても、文系科目が苦手だと、選択肢はやや少なくなるといえるでしょう。

このように、「どの科目で勝負するか」を考えながら、自分の得点を最大限に評価してくれる大学を選ぶことが合格への第一歩です。

私立医学部で共通テスト利用が拡大

次に、私立医学部の「共通テスト利用入試」について見てみましょう。

2026年度入試では、全国の私立大学31校のうち18大学が共通テスト利用を実施します。北里大学が新たに後期入試で導入することで注目を集めましたが、今後もますます共通テスト利用は増えるでしょう。

その背景には、国公立医学部落ちの優秀層を積極的に取り込もうとする私立大学の狙いと、そもそも共通テストが難化したので医学部入試でも利用できるようになったという背景があります。

その共通テスト利用入試ですが、受験生にとっては、出願の幅を広げられる半面、注意点もあります。

まず、多くの大学で現代文が必須となっているので、国語が苦手な受験生にはやや不利だということ。

現代文が課されないのは、北里大、近畿大学(前期)、東海大学などに限られます。

国際医療福祉大学、順天堂大学、日本医科大学に至っては、古文・漢文までもが課されるため、準備不足で挑むと痛い目を見ることになるでしょう。

逆に言えば、文系科目が得意で、読解力や表現力に自信がある受験生には、共通テスト利用入試を「逆転のチャンス」として活用できます。

実際、藤田医科大学の担当者から聞いた情報では、25年の共通テスト利用入試で合格ラインを超えた受験生は少なくなかったものの、入学者はゼロだったとのこと。

よって、今後、共通テストで得点が安定している人には、思いがけない「空き枠」が生まれる可能性もありそうです。

特に26年度入試は新課程の2年目で、共通テストの難化も予想されています。「うまくいかなかった」と感じる受験生ほど、科目ごとの得点を冷静に見直し、自分の強みを生かせる大学を探すことが合格可能性を上げるポイントになるでしょう。

佐藤正憲
さとう・まさのり/メルリックス学院代表取締役(CEO)。1971年名古屋市生まれ。95年名古屋大学法学部法律学科卒。日本生命保険相互会社、中央出版など教育系出版社を経て2018年から現職。20年に大阪医学部予備校ロゴス22年DDPを吸収合併。著書に『あなただけの医学部合格への道標』(産学社)などがある
2025 10/1
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