MENU

東京女子医科大学は何を評価しているのか?
医学部予備校が見た"入試の本質"

弊社は、東京女子医科大学(以下、女子医大)に直近1年間では34名が最終合格した。内訳は一般入試8名、推薦入試26名である。推薦合格者44名のうち26名が当学院の生徒であり、59.1%を占めている。約1.7人に1人がメルリックス学院生という計算だ。直近5年間では150名(一般24名、推薦126名)が最終合格している。

女子医大の推薦入試において、メルリックス学院は業界トップクラスの合格実績を誇る。

さて、女子医大の受験指導を私は長年続けてきた。そして多くの合格者も見てきた。女子医大が一貫して重視しているのは学力だけではないように感じている。

なお、今年6月に学費の220万円減額が発表された。

女子医大入試で求められる姿勢

私は、全大学に毎年コンタクトを取っているが、入試制度や募集要項について少しでも疑問があれば、必ず大学に直接確認している。

医学部入試は毎年変化しており、とくに推薦入試や学校推薦型・総合型選抜では、不正確な情報が驚くほどSNSやYouTubeで流れているからだ。

例えば、「グループ討論では司会やタイムキーパーをやるべき」といった指導が業界で広まったこともあるが、大学に確認すると、そのような評価基準は存在しなかった。

受験生に必要なのは、SNSで拡散される情報ではなく、大学からの”一次情報”なのである。

さて、私は女子医大を長年見てきて、この大学には他大学にはない独自の魅力があると感じている。

それは建学の精神である「至誠と愛」だ。

女子医大の面接やMMI(複数回にわたる面接や別形式の複合面接)対策では、他大学とは異なる指導をしている。他大学では論理性や頭の回転の速さ、問題解決能力を前面に出した方がよい場面もある。しかし女子医大は違う。

人の話を丁寧に聞けるか。相手の立場に立って考えられるか。患者や周囲の人のために行動できるか―。そうした姿勢が重要視されているように合格者を見て感じる。

皆さんがご存じのように、女子医大は、世界唯一の女子医科大学である。医師という職業は以前より改善されたとはいえ、今も男性中心の文化が残る世界だ。出産や育児によるキャリアの中断という問題もある。

だからこそ私は、女子医大の存在意義は今なお大きいと思っている。女性医師としてどう生きるか。どのようにキャリアを築くか。そうしたテーマを学生時代から考えられる環境は日本では決して多くない。

実際、卒業生同士の結束や愛校心も強い。女子医大出身の母親が、自分の娘にも母校に進学させたいと考えるケースを私は数多く見てきた。

これは外から見ただけでは分からない価値だと思う。

最近は、女子大学の存在意義が問われる時代になったが、女子医大やお茶の水女子大学は、今こそ、女子教育の価値を積極的に発信すべき存在だと思っている。

女子医大が果たしてきた役割は、単なる医学教育にとどまらない。女性が医師という高度専門職として自立し、社会で活躍できることを示してきた、日本の女子教育の象徴的な存在でもあるのではないだろうか。

鈴村倫衣
メルリックス学院
鈴村 倫衣 すずむら・みちえ/メルリックス学院 医学部・歯学部受験情報センター センター長 愛知県出身。1996年、東京都立大学卒業。企業の人事部などを経て、医歯専門予備校メルリックス学院の設立に参画。四半世紀以上にわたって医学部・歯学部の受験指導、面接指導に携わり、多くの生徒を合格に導いてきた。医学部・歯学部入試に関する造詣は深く、高校、大学で数多くの講演を行う
2026 4/1
特集記事

全国300塾(722人)を分析 総合型選抜合格ルートマップ

総合型選抜は「人物評価型」と言われるが、実際には志望理由書や小論文の完成度が合否を左右する。とくに重要なのが添削だ。全国300塾(722人)…

特集記事

SPECIAL
SPECIAL
SPECIAL
SPECIAL
タイトルとURLをコピーしました