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最新!! SNSの使い方⑦
「読まれないオウンドメディア」を
SNSとAIで復活させる方法

橋本 雄大
ルートマップマガジン社 広報・集客支援局 SNS戦略プロジェクトマネージャー
はしもと・ゆうた /ルートマップマガジン広報・集客支援局 SNS戦略プロジェクトマネージャー。1983年埼玉県生まれ。2022年にLINEの拡張ツール「Lステップ」の正規代理店、23年に認定コンサルタント(現在、全国で11名)となる。24年、SNS運用のコンサルティングを行う株式会社SINTERASを立ち上げ。目的に応じてさまざまなSNSを組み合わせた導線作りを得意とする。24年から現職
松井 祐太
ルートマップマガジン社 広報・集客支援局 SNS動画プロジェクトマネージャー
まつい・ゆうた /ルートマップマガジン広報・集客支援局 SNS動画プロジェクトマネージャー。2009年同志社大学商学部卒業。株式会社リクルートの広告企画営業を経て、15年に独立。SNS動画のコンサルティングを行う株式会社FourAces代表取締役。これまで5000本以上のSNS動画を作成し、100万回再生以上も数多く達成。24年から現職

多くの大学で、「せっかくオウンドメディアを作ったのに、PV(閲覧数)が全く伸びない」という嘆きをよく聞きます。

橋本オウンドメディアの狙いは「学生や保護者に大学のことを知ってもらう」と同時に、「メディア(報道関係者)からの問い合わせを増やして、テレビや新聞の露出につなげたい」という2つの狙いがあると思います。直近のニュースに対して、大学の専門家がタイムリーに解説するアプローチ自体は、良い手法ですね。

松井もったいないのは、記事そのものの質は高いのに、「サムネイル(見出し画像)」と「タイトル」を工夫していないので、読者を増やせていないことです。

見せ方を変えれば読者を増やせる、ということですか。

松井そうです。よく見かけるのは、無料のフリー素材から持ってきたような、「イメージ映像風の写真」がただ貼られているだけのパターン。タイトルも大学の授業のようにお堅い。これでは、インターネット上にあふれるキャッチーなタイトルを見慣れた現代の読者の興味を引き出せません。

橋本おそらく、教授がプライドを持って書いた記事に対して「もっとキャッチーなタイトルに変えてください」や「サムネイルを目立たせてください」とは学内の力関係的に言いにくいという事情があるのでしょう。設計段階からタイトルとサムネイルは運用担当者が決める、というルールを作ったほうが後々やりやすくなります。

SNSのアルゴリズムを敵に回す「直リンク」の罠

記事の中身やタイトルをいじれない立場の広報担当者は、どうやって読者を増やせばいいのでしょうか。

橋本 SNSを使って読者を獲得する方法があります。

オウンドメディアと最も相性が良いのは、X(旧Twitter)やInstagramのThreads(スレッズ)といったテキスト系のSNSです。

注意したいのは、「新しい記事を公開しました!」というお仕着せの定型文と一緒に、記事のURLを直接ポスト(投稿)に張り付けてしまうことです。

誘導するためには、リンクを張るのが普通だと思ってしまいますが、それが駄目なのですか。

橋本完全に駄目ではないのですが、知っておいてほしいことがあります。それは、全てのSNSに言えることですが、XでもInstagramでもアプリ側は「ユーザーを外部のウェブサイトに逃がしたくなく、アプリ内で活動してほしいと考えている」という事実です。

つまり、外部リンク(URL)が直接張られている投稿は、アルゴリズムによって表示回数や他のユーザーにおすすめされる確率が減らされる可能性が高いのです。

よって、ポスト本文ではなく、リプライ(返信欄)にリンクを張る方法も検討するとよいでしょう。ただし、アカウントや投稿内容によってはポスト本文にリンクを張った方が効果が高いこともあるので、日頃からどちらのほうが読者が増えるのかをデータをチェックして検証する必要があります。

投稿文はどう作ればよいですか。

松井タイトルやサムネイルを工夫できないのであれば、投稿文でいかに興味を引きつけられるかが重要です。

本来であれば、閲覧数の多い投稿文などを研究したりする必要がありますが、今ではAIでいくらでもキャッチーな投稿文案を作れます。

ポイントは、その時々の話題に合わせた投稿にすること。

例えば、アメリカや中国など特定の国と日本の関係性が話題になっているのであれば、過去にそれについて触れている記事を探し出し、SNSで紹介すればよいのです。

投稿の頻度はどのくらいが良いですか。

橋本基本は「毎日投稿」です。週に1〜2回の更新では、SNS上の大量の投稿に一瞬で埋もれてしまいます。「そんなに毎日紹介する記事のネタがない」と思われるかもしれませんが、1本の長い記事を5分割、10分割して、紹介の切り口を変えながら何回も紹介すればよいのです。

毎日SNSで投稿するのは、忙しい担当者にとっては大きな負担です。今、生成AIはどの程度使えるのでしょうか。

橋本「Claude Code(クロード・コード)」や「Codex(コーデックス)」などを使えば記事の読み込みからSNSへの自動投稿までを「完全自動化」する仕組みも技術的には可能です。

ただ、こうした新しいツールは組織が利用制限を行っている場合があり、また間違いが起こる可能性もあるので、現実的にはGoogleが提供しているGemini(ジェミニ)を使って投稿文の案出しをする程度に留まると思います。

例えば、オウンドメディアの過去記事をAIに全て学習させ、「この記事をベースに、高校生の目を引くXの投稿案を50個、異なる切り口で出力して」と指示を出す。担当者は、その中から「これなら安全でキャッチーだ」と思うものを選んで、微調整して投稿するだけです。

AIで動画編集効率が激増

オウンドメディアの記事中に動画を埋め込むケースもありますが、AIは活用できますか。

松井記事を書いた教授自身が動画の中で補足解説や裏話を語るのは、エンゲージメント(親近感や信頼度)を高める上で強力なアプローチです。

正直、動画の質を高めるのであれば、やはり專門スタッフがきちんと編集する必要がありますが、簡単な編集(不要な間のカットや、字幕を入れるなど)であれば、AIでも十分です。「Vrew(ブリュー)」などのAIアプリを使えば、無言の「間」を自動でカットして、テロップも自動生成してくれます。修正もピンポイントで行えるため、コストをかけずに一定水準の動画が作れます。

最後に動画作成の際の注意点を教えてください。

松井 動画を作るのであれば、「誰を撮影するか」が一番重要です。なるべく学生に人気のある先生を優先してください。そういう先生であれば、難しい話を分かりやすくかみ砕いて話し、笑いなど聞き手を引きつける工夫ができることが多いです。

私のこれまでの動画編集の経験からも、学生に人気のある先生ほど視聴回数が高くなることが分かっています。撮影はスマートフォンで一本回しで構いません。

こうしたコツさえ押さえれば、「予算をかけて作ったけれど効果が出ない」と諦める前に、SNSやAIを使えば、受験生とつながるメディアへと蘇生させられます。

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