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偏差値とは絶対的な指標ではないのは前回ご紹介しました。一方でその「偏差値」にこだわる受験生をそう理解させるのは簡単ではありません。これで苦労している先生方も多いのではないでしょうか。

『サンデー毎日』(2023年11月19日号)に「4大模試最新難易度 医療系編」という特集記事が掲載されていました。これは、河合塾と駿台予備学校(以下、駿台)だけでなく、東進とベネッセの各模試偏差値です。

まず、生徒や保護者に「偏差値」の説明をする際に役に立つ話をすることにします。

これら4つの模試を比べるときに大切なのは、大学個別の偏差値と、全体の平均値という大きく2つの数字に着目することです。

その平均値とは、それぞれの模試での、私立医学部の平均偏差値を比較する必要があるでしょう(上図参照)。駿台、河合塾、ベネッセ、東進の順番に高くなっている状況です。

この医学部の平均偏差値が高い理由は、模試を受けた人たちの中で「医学部受験者層の学力がひときわ高かった」ということです。半面、平均偏差値が低い場合、医学部受験者層は他の学部受験者よりも学力がそこまで高くない、ということになります。

つまり、医学部の平均偏差値の低い駿台模試は「受験層のレベルが全体的に高い」といえます。そして、受験者層の全体的な学力は駿台、河合塾、ベネッセ、東進の順に下がっていきます。

駿台と東進は平均値が5以上も違うので、例えば「偏差値が65だった」という結果にあまり意味が無い事がわかります。

2点目は、大学の個別の偏差値についてです。杏林大、東海大、金沢医科大の医学部の偏差値を比較しています。

模試によって、3つの大学が同じ偏差値の場合もあれば、杏林大や東海大が一番高かったりと結果はバラバラです。

これは特殊な例ではなく、関西の人気校である大阪医科薬科大と関西医科大でも、模試により同じ偏差値だったり、片方が高かったりしています。

こうして受験生に4つの偏差値を見せることで、受験生には、偏差値が「絶対的な指標ではない」と理解してもらえるのではないでしょうか。

もう一つ、せっかくの機会なので、医学部と歯学部の志望動向をご紹介しましょう。同じく『サンデー毎日』のデータでは、医学部の志願者数は、国公立大、私立大ともに昨年と同水準になりそうです。一方、歯学部においては、国公立大は昨年より5%増加する見込みです。

これは、25年度から始まる「新課程入試」の影響でしょう。今年の24年度入試で結果を出すことができないと、来年は対策が難しい「新課程入試」に挑戦しなければならないため、国公立大医学部志願者の多くが、国公立大の歯学部受験も考えていることが予想できます。

今年の歯学部は、倍率が高くなりそうです。

田尻友久
医学部・歯学部合格請負人/メルオン 代表
大阪府出身。同志社大学法学部卒。 銀行に入行後、複数の上場企業を中心とした企業グループの統括部門を経て、1996年から医学部受験にかかわり、2000年に私立医学部・歯学部受験を専門とするメルリックス学院を創立。同学院長を経て、現職。 予備校関係者でさえも想像に頼る部分が多い医学部入試について、全国の大学医学部から直接話を聞き、正確かつ最新の入試情報を得ている。毎年メルリックス学院から発行される『私立医歯学部受験攻略ガイド』は今や、受験生やその家族はもちろん、高校、塾、予備校でも医学部受験指導の必需品となっており、大学関係者からも高い評価を得ている。著書に『今年きみが医学部に合格する本』(文英堂)がある。 http://igakubu-tajiri.com/
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